1.16 行列式>
 
さて、ここでは余因子を使って行列式を表すことを考えてみましょう。 
余因子を使って第1行の要素で行列式を書き出すと、
 
 
となります。
なお、ここで
detは行列式(determinant)を意味しています。
ここで余因子は、
 
    
    
    
    
 
ですから、
 
 
となり、余因子を用いない場合と同じになります。 
同様に第2行の要素で書き出すと、
 
 
となり、余因子を用いなければ、
 
 
となり、やはり余因子を用いない場合と同じになります。 
1列の要素で書き出すと、
 
 
となり、余因子を用いなければ、
 
 
となり、またまた余因子を用いない場合と同じです。 
2列の要素で書き出すと、
 
 
となり、余因子を用いなければ、
 
 
となり、やはり余因子を用いない場合と同じになります。 
このことからわかるように、一般に
 
 
ですが、i行の要素で表すと、
 
 
j列の要素で表すと、
 
 
となり、どの行または列を使っても行列式は同じになります。

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